敬語で訳すか、常体語で訳すか?

こんにちは。浅野 正憲です。

産業翻訳者として活動しながら、翻訳者を育成し、様々なテーマでブログを発信しています。

これまでお話してきた中で、「正しい日本語を書くこと」や「読解力」に関することで、

実際に翻訳をするときの文章はどのように書くのが良いのか気になる方も多いと思います。

なので、今回はそちらについて記事を書いていきますので、ぜひ最後までご覧になってくださいね。

 

敬語で訳すか、常体語で訳すか?


翻訳の原稿で、英文和訳をする場合、
「~です。~ます。」調の敬語にするか、
「~だ。~である。」調の常体語にするかは、意外にも悩ましいところです。
英語には、敬語はありませんから、原文でそれを判断するのは難しいです。
依頼人から指定がない場合、まずは、どちらにしたいか希望をきいておくべきでしょう。

浅野
ただ、問い合わせても返答がない場合や、それを待っている時間もないほどの急ぎの案件だったりする場合はどうすべきでしょうか。
基本的に、それは分野別に変えていくべきでしょう。
敬語でないといけない分野としては、宣伝やPRに関わる文書で、読者に話しかけてアピールすることが目的の文です。
イベントの案内パンフレットは、その典型です。
また、施設内の注意書き文は、相手に指示や命令をする意図があるので、必ず敬語体にしないといけません。
ですが、翻訳を依頼される文書の大半は、常体語で書くものです。
新聞や雑誌の記事の翻訳は、日本語のそれらが常体語で書かれているように、常体語です。
ただ、テレビやネット動画ニュースの原稿は、話しかけ伝えることが目的ですので敬語です。
ビジネス分野の翻訳であれば、企業のプレスリリースは敬語で書かれますが、
報告書であれば、社内向けの報告書も社外向けの報告書も、
事実を淡々と述べるという意味で、常体語にすることが多々あります。
もちろん、それは報告書の内容にもよります。PR性が強いものであれば、敬語にすべきでしょう。
ただ、契約書は、ほぼ常体語になります。
関連して法律や特許は常体語にしなければいけません。
また、技術文書や学術論文は、ほぼ常体語です。
ただし、気を付けないといけないのは、取扱説明書やマニュアルは、
消費者向けに指示をする文なので、敬語にしないといけません。
これらは、日本語で目にする文書の各分野でどのように書かれているかで、十分判断できます。
敬語で書くか、常体語で書くかは、これと決めた限りは、

文中の引用文を除けば、文全体を、それに揃えないといけません。
敬語と常体語を混ぜた文書は絶対NGです。
それは、とても読みにくい文章になってしまいます。
あなたは、きっとこれまでの生活の中で様々な文章を見てきていると思います。

その経験があれば、翻訳をする際にもある程度問題なくできるのではないでしょうか。
ただ、自分で翻訳をしたら「一度読み返してみる」ということを意識してみてください。
最後に必要になるのは、あなたがこれまで積み上げてきた
「翻訳スキル」が重要であることに、また気づかされることと思います。
もし、まだ「翻訳スキル」に自信がないという方は、より一層練習に励んでください。
練習したことが全て結果として現れるということは少ないのかもしれませんが、少なからず結果を残すことができている人は、それだけの練習をしてきています。
ここまでしっかり内容を読んできてくださったあなたなら、これまでお話してきたことを理解して、「翻訳スキル」を身につけるために努力してくださると信じています。

 
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